これから転職活動を始める方は、何社に応募したらいいのかと迷っている方も多いのではないでしょうか。この企業に就職したい!と1社に決めて応募する方がいいのか、複数に応募する方がいいのか悩みますよね。
実際に転職成功者がどれくらいの企業に応募したのかを知ることで、自分がどのくらい応募すればいいのかの参考になります。今回は、平均応募者数とその理由について徹底解剖します。
平均応募者数・書類選考率・内定率は?

転職成功者の平均応募者数・書類選考率・内定率はどのようになっているのでしょうか。近年のコロナ禍の影響もあり、平均応募者数が変化したようです。
平均応募者数・書類選考率・内定率を詳しく説明します。
平均応募者数は?
2020年1月~2020年12月の複数の大手人材会社の調査によると転職成功者の平均応募者数は、平均すると20社でした。
一見すると多いように思えますが、全体の8割の人は2社以上に応募しており、半数の人は10社以上応募していることがわかりました。
1社に決めて応募して転職に成功した人は、全体の2割程度で多くは知人紹介などもともと繋がりがあった可能性が高いケースとなっております。
この結果から、転職成功者は多くの企業に積極的に複数応募していることがわかりました。
コロナ禍による変化
年齢別に見ると、年齢を重ねるごとに応募数は少なくなっています。背景にはコロナ禍の影響があるのではないかと思われます。
例年だと30代、40代の採用は企業の目線も高くなる傾向があり、複数の大手人材会社の調査によると年齢を重ねるにつれ、平均応募数が上がっていく傾向にありました。
ただ、近年のコロナ禍では、リモートワークなどによって働き方が変化してきておりデジタル化に力を入れる企業も多くなっています。
そのため、社内に知見のない課題を解決してくれる社内コンサルのような立ち位置の人材の需要が高まってきている傾向があり、年齢が高くても採用されるケースが増えたため、結果として応募数が減ってきているようです。
書類選考率・内定率は?

上記の図は応募者数から、書類選考率、さらには内定率を表したグラフです。グラフからは、応募してから書類選考を通過するのが約25%ということがわかります。さらには、面接を受けて内定をもらう確率が20%になります。
まとめると、応募して内定をもらう確率は、応募数の4.6%です。仮に100社応募した場合に、内定を獲得出来る目安は4~5社です。
もちろん数字上の計算で、職種や希望条件次第では内定に至るハードルは上がったり、下がったりしますが、内定率を上げるにはなるべく多くの求人に応募することが大事になります。
転職成功するためには何社応募する必要がある?

転職活動を成功させるためには、積極的により多くの企業に応募した方が良いでしょう。
転職成功者のデータをもとに、内定を得るための応募数と1社に決めて応募する危険性を詳しく説明します。
内定を得るための応募数

2021年1年間のアイムファクトリーのエージェントサービスを利用した転職成功者の内定率を割り出した場合、22社受けて書類審査が通る数が5社で内定をもらえるのは1社という計算になります。
業種や職種、年代によっても平均応募者数は異なりますので、実際にここまで多く受けなくても決まっている人もいますが、
データによると内定獲得のためには20社近くの応募を検討した方が良いでしょう。
特に社内SEなど1名採用の職種は他の応募者との比較も合否に関わってくるので、合格率が落ちやすいです。
1社に決めて応募する危険性
応募企業を1社に決めて応募するのは、いくつかの危険性があります。
1社だけ決めて応募していると、いざ受かっても比較対象の企業がないため、本当にこの企業で良かったのだろうかなどと不安になる可能性があります。
受からなかった場合は、転職先を探すことから始めなければなりません。落ちる度に、スタートラインに戻って一から始めると転職活動が長引きます。
在職中の転職活動は、仕事をこなしながら準備もすることになり、心身ともに負担がかかりストレスが溜まりやすいです。
なるべく早く内定をもらい、転職活動を終わるためにも、1社に決めての応募は危険と言えるでしょう。
複数応募のメリット

複数応募には3つのメリットがあります。
内定を得るためには、興味のある求人はできるだけ多くリストアップして複数の企業の求人に応募することがおすすめです。
- 様々な企業を比較・検討できる
- 転職活動に慣れる
- 転職活動の効率がいい
ひとつずつ説明します。
様々な企業を比較・検討できる
複数に応募すると、内定する企業も増え、様々な企業を比較・検討することができるのがメリットです。応募する際に厳選して企業を選んでいても、内定をもらった後に希望の条件と合っているか確認する必要があります。
年収や安定性、キャリアパスなど自分が優先したいことを確認します。
その際に比較する企業があったほうが、より納得して転職することができるので、入社してからのギャップも少なくなるでしょう。
入社してからこんなはずじゃなかったと思わないためにも、複数の企業と比較して自分が納得して内定承諾することが大切です。
転職活動に慣れる

複数に応募すると、面接できる確率も高くなるので、転職活動に慣れることができます。
就職活動と転職活動は仕事を決めるということは一緒ですが、内容は全然違います。就職活動の経験があっても、転職活動は初めての経験です。
新卒の就職とキャリアのできた転職では、企業から求められることや見られる所も違い、面接経験者でも緊張する方が多いのではないでしょうか。
複数応募することで、初めての転職活動中でも徐々に慣れていき、流れがわかることでスムーズに進めることができるでしょう。
転職活動の効率がいい
1社に決めて応募する方と比べると、同時に複数に応募する方が転職活動の効率が良いでしょう。
選考に落ちた場合や、条件が合わず内定を辞退する場合に、1社に応募した際はまた求人を探すところからスタートしなければなりません。その分、転職活動の期間が長引いてしまいます。
複数同時に応募すると、面接の日程や内定確定の時期も同じ時期にできるので効率が良いです。
内定回答期限延長は1~2週間ほどなのが一般的なので、同時に内定が決まった方が比較・検討することができるので、企業を待たせることもなく返事することが出来るでしょう。
複数応募の注意点

メリットの多い複数応募ですが、注意点があります。複数応募する際は、以下の3点に気をつけて活動しましょう。
- 手当たり次第に応募しない
- スケジュールに気をつける
- 優先順位を決める
ひとつずつ説明します。
手当たり次第に応募しない
転職活動は1社に決めて応募するより複数に応募する方がおすすめですが、手当たり次第に応募しない方が良いでしょう。
転職活動は在職中に行う方が多く、仕事をしながら転職活動もしていくため、体力や時間が限られています。
通常の仕事をこなしながら、家に帰って毎日転職活動に時間を取られるため心身ともに負担がかかります。
1日でも早く転職先を決めたい気持ちはわかりますが、手当たり次第に応募して面接が多数になると、疲弊してしまいます。
無理をして、どの面接にも準備不足にならないように応募先は厳選しましょう。厳選して複数に応募するコツは、しっかりと自己分析することです。
自分のキャリアや強みを知ることで、手当たり次第に応募せずに、厳選しつつ複数の企業を見つけることが出来るでしょう。
スケジュールに気をつける

転職活動はスケジュール管理が大切です。在職中の限られた時間を有効活用するためにも、毎日のスケジュール管理はしっかりと計画を立てましょう。
タイトなスケジュールの中で、転職が成功するために計画的に進めることが重要です。
転職活動は求人に応募することや面接だけでなく、その間に書類作成・面接練習・自己アピールのための自己分析・企業の情報収集など様々な作業があります。
在職中に面接に行く際は、有給を取るなどの準備も必要です。
どのくらいの期間で、どれほど転職活動に使える時間があるのかも踏まえたうえで、応募数も決めた方が良いでしょう。
後で焦ることがないように、そのことも含めたスケジュールを組みましょう。
優先順位を決める
自分の転職への希望の条件や自分が大切にしている観点を踏まえ、優先順位は決めておきましょう。
優先順位を決めておくことで、応募した複数の企業が同じ日に面談の希望をしてきた場合でも、面談の日程を悩んで待たせる必要がなくなります。
日程調整が長引くと、待たせている間に、他の求職者との採用がうまくいく場合もあります。
企業から選ばれるためには、スピード感も重要です。
また優先順位を決めることで、面談でも志望動機を説明しやすかったり、企業とのミスマッチも防げたりします。
転職活動がスムーズにできるように、自分の希望条件はまとめ優先順位を決めておきましょう。優先順位等の判断が難しい場合もあります。困った際は転職エージェントに相談しましょう。
キャリアプランから客観的にあなたが優先した方が良い点を一緒に整理してくれるはずです。
内定までの期間はどれくらい?

転職活動を始めて、内定を得るまでの期間は、多くの方が2~3ヶ月前後です。長引かせないコツは複数の企業に応募することです。
興味のある企業はピックアップして、できるだけ多く書類選考を通過して、面接を受けられた方が内定を得る可能性も高くなります。
内定が決まった後に、もう一度考える時間がありますので、応募する前から視野を狭くしないことが重要です。
転職活動が長引いてしまうと、体力的にも精神的にも辛くなるので、短期集中で成功させる方が良いでしょう。
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まとめ
転職活動中に何社応募するかは業種や年代によって差はあるものの、どの業種や年代も転職成功者は積極的に複数応募しているとわかりました。
複数応募の注意点を理解し、積極的に応募することをおすすめします。一社に決めて応募するより、複数応募してより多くの内定をもらい、様々な企業を比較して選んでいくとより自分の希望に合った企業に転職できるでしょう。
限られた時間を有効活用しながら、転職活動を成功させてくださいね。